『The Sims 4』開発スタジオの一日
2014-09-11
SimGuruRiley
『The Sims 4』がついに発売されました。そこで今日はThe Sims 4 Studioのシニアアニメーターの一日がどんなものか紹介したいと思います!
朝:EAに出社
一日の最初の仕事はメールのチェック。問題や懸念事項、要望などが届いていないか確認します。同時にローカルマシンのデータをゲームの最新ビルドに同期。 自分のカレンダーを見てデザインのレビューや、実装プランに関するミーティングが入っていないか確認します。 ミーティングが入っていなければ、ゲームで使われるアニメーションの作成や、テスト、あるいはブラッシュアップが普段の仕事になります。
午前中:立ったままでミーティング、レビューと準備、新しいアニメーションの作成。
アニメーションチームでは午前中に短いミーティングを持つことにしています。 出欠を取る感じです。 名前を呼ばれたら、その日行う予定の作業を報告します。 簡潔な報告でプロジェクトの全容と進捗を確認することが目的です。 チームとして作業を行うのに、誰が何を担当しているのか理解することは重要です。 ミーティングはカジュアルで手短に行うようにしているので、普段は5~10分で終わります。 終わり次第、それぞれの持ち場に戻って作業を進めます。 次にアニメーションディレクターが各スタッフごとに、アニメーションの品質レビューを行います。 チームは大所帯なのでレビューの際は2つに分けることで時間を確保します。 言うなれば、赤チームと青チーム。 ディレクターとのレビューでは、最初のブロック単位のアニメーションの品質を確認したり、リファレンスビデオを作成したり、各要素がゲームの中でうまく機能するか話し合い、さらにアニメーションに関するフィードバックを受けたり、技術的な問題に関して議論を行います。
昼食:
チームの仲間と一緒に出かけるのが好きですね。 今は3人のアニメーターを指導していて、彼らと週に一回は外に出てランチを取るようにしています。 毎回別の場所に出かけるのですが、毎回4人でどこに行くか決めるまでが大変です。
午後:作業に集中
ランチの後は、黙々と作業に集中するのが一般的です。 ザ・シムズのアニメーターを務めていて特に素晴らしいと感じるのは、「人々の生活」を表現できること。 私たちの作り出すアニメーションの最終目標は、キャラクターに人間性や、生き生きした仕草を与え、命を吹き込むことにあります。 ザ・シムズに関わることで、ときに甘く、ときに苦い人生の一コマを形にするという、幸運な機会を手にしているのです。 ゲーム開発の世界ではなかなか手に出来ないチャンスと言わなければなりません。 トイレが詰まっているのを直したり、オーブンから料理を取り出したり、ぎこちないファーストキスをしたり、うんていにぶら下がったり、デザイナーからそんなアニメーションを作るよう求められるプロジェクトが他にあるでしょうか? ザ・シムズの仕事はアニメーター冥利につきます。
午後:ミーティングが入ることも
ミーティングが入る日もあります。 私たちの場合、より大きな枠での目標、懸念事項、スケジュール、連携について話し合う、アートチーム・ミーティング、アニメーションリード・ミーティングがあります。 また、私が代表で他のリードやディレクターと、新しい技術やアニメーションスタイルについて意見を交換するミーティングが2週間ごとにあります。 このミーティングはツールの改善や、ワークフローの変更、お互いのアニメーションの鑑賞など、アニメーションチームの学びの場ともなっています。 質疑応答や、問題を話し合う場としても役に立ちます。
随時:プログラム、サウンド、エフェクトチームからのちょっとした要望への対応
ゲームの製作では、ソフトウェアを常に更新、改善し続けています。 そのため、一度作成を終えたパートに関してプログラマーやその他のチームのメンバーからちょっとした変更や調整を求められることも珍しくありません。 どんな要素にもつながりがあり、ある要素の仕上がりを最高にするためには、関連する他の要素の仕上がりも最高にしなければなりません。こうして初めてゲームとしての完成度が得られます。 私の仕事の中でも、このプログラマーとの共同作業は時に好きなパートです。 ゲームに要素を組み込む際に起きる問題を解決するトラブルシューティングが、大好きなのです。 そして問題解決にあたっては、驚くほど頭が切れ、責任感と協調性にあふれ、前向きなスタッフが周囲にそろっていることが助けになります。 /p>
夕方:一日の仕事の終わり
朝とは反対に、一人また一人とオフィスを離れ帰宅していきます。 時折残って「Battlefield」をプレイしていくメンバーや、金曜夜にミーティングルームを占領してゲームをプレイするグループなどもあります。 また時には、数人で近くのバーガーショップに寄って軽く食べていくこともあります。 チームのメンバーがお互いによく知り合い、ともに成長して、第2の家族のようになっていくのがこの職場の大きな特徴です。 時に意見をぶつけ合うこともありますが、私はチームの仲間を尊敬しています。私を成長させてくれるみんなには心から感謝しています。 私たちはまさに「チーム」。全員が力を合わせることで、1人では決して成し遂げられない成果を生み出すことができるのです。
EAのアニメーターの1人として、スタジオでの1日を紹介してみました。いかがでしたか? お楽しみいただけたなら幸いです!